熱中症

訪問診療ありよし脳神経内科・嚥下クリニックは新川にある訪問診療・脳神経内科です。通院が困難な方、退院後のケアが必要な方などの在宅療養を24時間体制でサポートいたします。

熱中症とは

熱中症とは、高温環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節がうまくいかなくなることで発症する病気です。
重症化すると、意識障害や多臓器不全など命に関わる危険性があります。
熱中症は屋外だけでなく、室内でも発生するため注意が必要です。

熱中症の原因

熱中症の主な原因は、高温多湿な環境に長時間いることです。
以下のような要因が熱中症を引き起こしやすくします。

  • 高温多湿な環境:気温が高く、湿度が高い環境では体温調節が困難になります。
  • 運動や労働:炎天下での激しい運動や長時間の労働は体に大きな負担をかけます。
  • 水分不足:十分な水分補給ができないと、体温調節がうまくいかなくなります。
  • 塩分不足:汗をかくことで体内の塩分が失われ、電解質バランスが崩れます。
  • 適応能力の低下:高齢者や子供、体調が悪い人、暑さに慣れていない人は熱中症にかかりやすいです。

熱中症の症状

熱中症の症状は軽度から重度まで様々です。以下のような症状が見られます。

軽度(熱失神、熱痙攣)

  • めまい、立ちくらみ:急に立ち上がったときにふらつくことがあります。
  • 筋肉のけいれん:特にふくらはぎや腕などの筋肉がけいれんを起こします。
  • 大量の発汗:体が熱を逃がそうと大量の汗をかきます。

中等度(熱疲労)

  • 頭痛:頭が重く、痛みを感じます。
  • 吐き気・嘔吐:胃のむかつきや吐き気、嘔吐が見られます。
  • 全身のだるさ、倦怠感:全身がだるく、動くのがつらくなります。
  • 集中力の低下:注意力が散漫になり、集中できなくなります。

重度(熱射病)

  • 意識障害:意識が朦朧とし、反応が鈍くなることがあります。
  • 高体温:体温が39度以上に上昇し、熱が体にこもります。
  • 発汗停止:重症化すると発汗が止まり、皮膚が乾燥します。
  • 痙攣、昏睡:意識を失い、けいれんや昏睡状態になることがあります。

熱中症の治療法

熱中症は早期に適切な対応を取ることが重要です。以下の対策を行いましょう。

軽度から中等度の場合

  • 涼しい場所へ移動:日陰や冷房の効いた室内に避難します。
  • 水分補給:スポーツドリンクや経口補水液などで、水分と塩分を補給します。
  • 体を冷やす:冷たいタオルや氷嚢を使って、首や脇の下、太ももの付け根などを冷やします。
  • 安静にする:無理をせず、体を休めましょう。

重度の場合

  • すぐに医療機関へ:意識がない、反応がない場合はすぐに救急車を呼びます。
  • 応急処置:医療機関に到着するまでの間、体を冷やす、呼吸の確認など応急処置を行います。

熱中症の予防法

熱中症を予防するためには、以下のポイントを心掛けましょう。

  • こまめな水分補給:喉が渇く前に、定期的に水分を摂取しましょう。
  • 適切な塩分補給:運動や労働の際には、スポーツドリンクや塩分タブレットを利用しましょう。
  • 涼しい環境を保つ:室内ではエアコンを使い、外出時は帽子や日傘を活用しましょう。
  • 適度な休憩:長時間の運動や労働の際には、適度に休憩を取りましょう。
  • 服装の工夫:通気性の良い、軽い服装を心掛けましょう。
  • 暑さに慣れる:急に暑くなる季節の変わり目は、徐々に体を慣らしていきましょう。

熱中症との向き合い方

熱中症は予防が可能な病気です。
日常生活での予防対策を徹底し、熱中症にかからないよう心掛けましょう。
また、熱中症の症状が現れた場合は、早めに適切な対処を行い、重症化を防ぐことが大切です。
家族や周囲の人々と協力し合い、暑い夏を安全に過ごしましょう。